変形性膝関節症の注意点

変形性膝関節症とは

階段の上り下り(特に下り)が痛む、正座ができない、歩き出しが痛む、そういったお悩みの背景にあるのが「変形性膝関節症」です。大腿骨と脛骨がぶつかり合い擦れ合うことで摩擦熱を生じ軟骨のをすり減らし炎症や痛みを伴います。また、放っておくことで進行してしまう恐れがあります。「動かさない方がいいのではないか」と思われがちですが、実はそれは落とし穴で大切なことは無理のない範囲で丁寧に動かしていくことです。ここでは変形性膝関節症でやってしまっていることをお伝えします。

 

膝に強く負担をかける動作

まず避けたいことは急激な負担をかけることです。勢いをつけながらの「深い屈伸」、重い荷物を持ちながらの「降段」、急いで「階段の上り下り」、良かれと思って「坂道」を上り下りです。これらの動きは膝関節や骨盤に圧力(ダメージ)をかけ上手く軟骨を使うことが出来なくなります。また、正座の動きは正常な関節の動きが確保されていない状態では極端に関節内圧が上がってしまいます。痛みが強いうちは椅子生活に切り替えて、徐々に正座に戻していくことが良いと考えます。

安静にしすぎること

痛みがあると動かさない方がいいと思われがちですが、動かさないことで関節の滑らかさが失われてさび付いた状態で固まってしまいます。また、太ももの筋肉や股関節、足首など膝を支えてくれる筋、関節が衰えてしまいかえって膝関節への負担が増します。適度な「歩く」という運動、可能な範囲でのスクワット運動で関節+筋肉を鍛えることが大切なセルフケア方法です。

体重管理

膝関節は股関節と足首との間にある言わば「中間管理職」であります。体重が1キロ増えることで歩行時は約3倍の負担が膝にかかると言われています。また、段差の昇降では6~7倍とも言われています。体重が5キロ増えたら歩行時は15キロ分圧力が上がり、階段の上り下りで約30キロの圧力がかかってしまうと思ってください。体重の増加だけが問題とは言いません。痛みがあるから動けない、動けないから体重の増加といった負の連鎖も起きるものです。そのため、食生活の見直し+運動と当たり前のことですがキーポイントでもあります。

長風呂やカイロで温めること

膝を温めることでそのひと時は楽になるが痛みがとりきれたことはないのではないでしょうか。確かに温めることで痛みのセンサーが鈍り痛みに鈍感になることはあります。湯たんぽでおこる火傷はこの痛みのセンサーが熱により鈍化し気がついたら火傷になっているということでもあります。少し酷な事を言いますが、温めて治るなら毎日お風呂で温めたら治っていませんでしょうか?初めにお伝えしました変形性膝関節症と呼ばれる軟骨のすり減りは摩擦熱でおこります。この内部でおこる摩擦熱に外側からまた熱を与え軟骨への負荷を助長させてしまうことにつながります。腫れがあるなら尚更「温める」ということは気を付けたいことです。

サポーターや薬を使い続けること

サポーターや薬は一時的に症状の緩和として役に立ちますが、根本的な改善にはつながりずらいと言えます。サポーターに関しては軽度な着圧であるならまだしもかなり強く締め付けてるタイプですとサポーターの圧力で膝関節を支えてしまい、膝自身が持っている筋肉や関節の適合性を無視して安定性を損なわせてしまいます。お薬に関しては痛み止めが主であると思います。最初は効いていると感じても少しずつ痛みが出始め、ある時から効果を感じなくなる方もいらっしゃいます。長期服用で腎臓や肝臓への負担も避けられません。

姿勢不良の放置

猫背や腰の不調があるままでは歩行時の姿勢や座った際の股関節、に影響を与え重心が変わり膝への負担が増加してしまします。立つ、歩く、座るという日常生活で無意識で行っている動作をいかに丁寧かつスムーズにでき、膝にかかってくる衝撃を吸収+分散させることが大切になります。そのためには姿勢の現状をしっかりと知るために歩き方をチェックすることが望ましいのです。

まとめ

変形性膝関節症でやってはいけないことは単に動きの制限ではなくいかに膝へのダメージを他の関節や筋肉でカバーをできるかが必要不可欠になってきます。その原因の生活動作、習慣を根絶するために「正しいケア」「正しい姿勢(歩き方)」「運動方法」「体重(重心)コントロール」という柱を意識する事で膝は変化を起こすことが出来ます。健康はどうしても手間がかかります。手間が健康を作り出します。