肩こりのあれこれ

肩こり

デスクワークやスマートフォンの使用が当たり前になった今、「肩こり」は多くの人が抱える現代病のひとつです。マッサージをしても、そのときは楽になるけれど、またすぐに重だるさや痛みが戻ってくる。そんな経験はありませんか?
実は、肩こりが「良くならない」理由には、様々な共通点があります。

まず多いのが、「その場しのぎのケア」になっているケースです。
肩こりを感じたとき、多くの人がマッサージや湿布などで痛みをやわらげようとします。確かにこれらの方法は一時的な血流改善や筋肉の緊張緩和に役立ちますが、根本的な原因を取り除くものではありません。
たとえば、姿勢の悪さや筋肉のアンバランス、呼吸の方法、長時間同じ姿勢をとる生活習慣などが改善されない限り、再び筋肉は硬くなり、肩こりを作らなければいけない原因が繰り返されてしまうのです。

姿勢の崩れが慢性化している

肩こりを慢化させる大きな要因のひとつが、「姿勢の悪さ」です。
デスクワークやスマホ操作の時間が長い現代人は、知らず知らずのうちに「頭が前に出る姿勢(ストレートネック)」や「猫背」になりがちです。この姿勢では、頭を元の位置に戻そうと首や肩の筋肉に負担をかけてきます。
本来、頭の重さ(約5kg)を背骨で垂直に支えるのが理想ですが、頭が少し前に出るだけで首や肩の筋肉にかかる負担は2〜3倍に増えるといわれています。これが長時間続けば、筋肉は疲労し、コリや痛みが慢性化していくのです。

筋力の低下と血行不良

肩こりは「使いすぎ」だけでなく、「使わなさすぎ」でも起こります。
運動不足により筋力の柔軟性が低下すると、筋肉のポンプ作用が弱まり、血流も悪くなります。血行が悪くなると、老廃物が筋肉内にたまりやすくなり、さらにコリや痛みを感じやすくなってしまう悪循環に陥ります。
特にデスクワーク中心の方は、肩や背中の筋肉が動かず、日常の動作では十分に使われていません。軽いストレッチやウォーキングなどで体幹部から動かす習慣を持つことが、改善の第一歩となります。

ストレスや自律神経の乱れも影響

意外に思われるかもしれませんが、精神的なストレスも肩こりの大きな要因の一つです。
ストレスを感じると、自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位になります。交感神経が活発になると血管が収縮し、筋肉への血流が悪化。結果として、肩の筋肉の柔軟性の低下により、慢性的な痛みを引き起こしてしまいます。
また、ストレスで無意識に歯を食いしばっている人も多く、顎からの負担が首や肩の緊張を高める原因になっていることも少なくありません。

パソコンやスマホを長時間使うと、目の筋肉が疲労し、その緊張が首や肩の筋肉にまで影響します。これを「眼精疲労性肩こり」と呼び、特に近年増えているタイプです。
さらに、睡眠不足や不規則な生活も血流や自律神経の働きを乱し、肩こりを悪化させます。体の回復が追いつかない状態が続けば、ストレスが蓄積しどんなにマッサージを受けても根本的には良くなりません。

根本改善には「姿勢」と「生活習慣」から

肩こりを本当に改善したいなら、痛みを感じた部分だけを揉むのではなく、「原因」を追求することが大切です。
・デスクワーク時は、モニターを目の高さに合わせる
・30分に1回は立ち上がって身体全体を動かす
・適度な運動で血流を促す
・ストレスを溜めない工夫をする
こうした日常の積み重ねが、慢性的な肩こりを解消する鍵になります。

肩こりは「身体のサイン」です。

「年齢のせいだから」とあきらめず、生活習慣や姿勢をみなおす、体は確実に変わっていきます。毎日の小さな意識が長年の悩みを解消する第一歩になるかもしれません。